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八回目ゲスト 三木聡さん(SATOSHI
MIKI)
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1961年8月9日 横浜市出身。
現在、笑う犬の生活、 TV’S・HIGH、
シネパラ、 北半球で一番くだらない番組…などの番組でコントを書く。
2000年まではシティボーイズライブ・作・演出。
短編映画 「まぬけの殻」脚本・監督。 |
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| 高須 |
三木さんが「一万円ライブ」のメンバーに参加してくれて、
俺はあのライブが一番おもしろかったと思うのよ、今でも。 |
| 三木 |
俺ら二人して「明日の朝までに何かコントのネタ持って行かなくちゃ」
ってことで、中野坂上のデニーズでずっと書いてただけじゃん(笑)。 |
| 高須 |
そんなんあったなぁっ(笑)。
で、俺が何か思いついてバーッとテレ原(テレビ用の原稿用紙)
に書き出したら、向かいで三木さんが
「ちょっと、ちょっと待ってよ。 そんな急いで書かないでよ〜」
って泣きそうな顔してて(笑)。 |
| 三木 |
高須くんは書くの速いんだよ〜。俺、遅いんだもん〜。
二人で稽古した仮のコントみたいなのを、一所懸命
書き起こしたりしたんだよね。 |
| 高須 |
そんなこともあったなぁ…。
だいぶ昔の事みたいな気がするなー。 |
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話はものすごい飛び方をしながら、あっちへこっちへと
繋がっては切れ、切れては繋がっていく。
時間軸は時として思い切りずれて、まるで思い出のように、
そしてまるで現在のことのように語られていく様々な物事と思い。
無邪気な子供が手に負えないような勢いではしゃぐ時、
部外者になってしまった大人には決してその心を止めたり、
捕まえて封じることが出来なかったりする。
その翻弄感にぼんやりと酔うようにして二人の会話に聴き入っていると、
突然話を振られたりして、私はえらく慌てたりもした。
高須さんがいきなり尋ねてくる。
「田代、三木さんどうよ??」
とっさのことだったもので、私は何のひねりも遠慮もなく、
激烈素直に答えてしまった。
「もっと静かで、怖い方だと思ってました。
でも、実際お話伺ってたら、 柔らかい人だなぁって」
すると、高須さんは笑ってビールを傾けて、
「いやいや、なんのなんの。怖いんやから。怖い人にとっては、きっと」
と言う。
「おいおい」と、慌てて三木さんが苦笑った。 |
| 高須 |
いやー、怖いよ。だって、よぉキレるもん(笑)。 |
| 三木 |
嫌われてる人には思いっきり嫌われてるからなぁ、俺は(笑)。
会って何分もしないうちに、会議室でボールを顔面
に
投げつけられたヤツとかいるもん。
会議に遅刻してきたプロデューサーが、考えてる俺らに向かって
「ダメだなぁ、もっとユニークなこと考えたら??」
とか言ったりするもんだから、
「バカヤロウ!それを今、こっちは一生懸命やってたんだ!!」って
怒鳴ったりとか(笑)。 |
| 高須 |
三木さん、すぐやもんね。すぐにドンっと、火がつくのよ。
でもそれも、仕事を真剣にやってるからこその判断やからね。
むやみやたらに、ってわけじゃないから。 |
| 三木 |
うーん、ただおもしろいことをおもしろいって思ってるだけなんだよ。
何にも偉そうなことなんて無いんだよ。 |
| 三木 |
それにしてもやっぱり「一万円ライブ」は、
時代が動く感じがした、なぁ…。 |
| 高須 |
あれっきり三木さんとはダウンタウンの現場で、
一緒に仕事を出来るチャンスがなかなか来ないけどねぇ。
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| 三木 |
肉体的、年代的にも誰もが充実してて、本当に凄かったもんね。
俺はラジカルの舞台を初めて見た時に、笑いとかってそんなに
詳しくはなかったけど、なんか時代が動く感じはするな、と
思って見てたのよ。
それで、その後にそれを感じたのは、客席であの「寸止め海峡」を見てた時。
自分が関わってて言うのもなんだけど、
ああ、時代が動くな、って感じがあったんだよね、実感として。
それは、客席に高田文夫さんとかもう一つ向こうの世代の笑いを
作り上げてきた人達が客席に見に来てたりとかしたっていう状況も含めてなんだけど。
それにしたって、おもしろかったもんねぇ。
当時、松本人志自身が人気って意味でも頂点だったから、
ただ出てくるだけでもいい、という点で、
大分核心が 見えにくくなってた部分はあったけど、
それにしても あのくだらなさは、本当にくだらなかったもの(笑)。 |
| 高須 |
三木さんが担当した「ランジェリーやくざの男」。
俺はねー、アレが一番好きなのよ。 |
| 三木 |
あれはでも、ほとんど出演のメンバーが
仕上げていったコントだから…。 |
| 高須 |
いや、そうは言うけど、でも三木さんから発信されてる
セリフ回しや、ギャグの構築のさせ方が、絶対大切なんやって。
確実にそこにあるもの、三木聡の何かが。
……ああ、楽しかったなぁ…。 |
| 三木 |
幸せだったよね。あの場と、あの瞬間に立ち会えたことは。 |
| 高須 |
そう、幸せやった。ラッキーやったと思う。
松本自身もさることながら、やっぱり脇の連中も巧かったと思う。 |
| 三木 |
「ランジェリーやくざ」だって、もう立ち方さえも
おかしいんだもん(笑)。
微妙なんだけど、あの格好でもって どう舞台に立っているか、
というのはあるはずで、 それだけでそのコントが低俗になっていくかどうかを
決めちゃうんだと思う。 そういう意味で、あの板尾と東野の立ち方と、
下着つけて出てくる時の出方は忘れられない。
悠然としてるっていうか…下着をつけてるっていう
非日常性に対して、
それをものすごく日常的へと昇華させてるんだよ。 |
| 高須 |
だって…ランジェリーやくざ、て(笑)。
有り得へんのに〜(笑)。
しばらくの時間、それが当たり前のように
観て、聴いてしもとるからね、客席は。
だけど、あんなにキチガイみたいな設定からはじまって、
それを更に超えるようなキチガイじみたことって無いのかな、
という松本の発想から始まったのがあのコントで、
結果、下着なんてことは普通のことになってしまってたもんね。
…ビデオ収録の日が、一番良かったなぁ。おもろかったもんなぁ。
同じもん、何回かやっても、やっぱり一番良い日ってのがあるんよねぇ。
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| 三木 |
それはそう。たった一回だよ、どんな繰り返しでも。 |
| 高須 |
俺はあの時やっと、三木さんが舞台公演やってる時に
「これがパーフェクトじゃない」って言ってたことの意味が
分かった。
自分は客として一回しか見ないから 「充分おもしろかったやん」とか言うてたけど、
やってる側には満足するたった一回って言うのが、
やっぱりあるんやねー。 |
| 三木 |
それは結局、欲なんだけどねぇ。
一番良いテンションで一回やると、それを役者はなぞるし。
まして、人数多くなればなるほど一致するのは難しくなるしね。 |
| 高須 |
俺が担当した「柳田」なんか、結構ずるずるっと行く
パターンのコントやから、一回噛み合えへんかったら
結構長くなっちゃう。お互いのセリフは決まっているけど
ちょっとしたセリフの強弱や、客との笑いの間で、
どんどんズレてきて ピークまで持っていくのに時間がかかるんだけど…。
でも、その日はもう、ベストやった。
ここで!!と思ったところで客の笑いがどーん、と来て、
流れが凄く気持ちよかったんよ。描いたとおりっていうか。
たった一回っていうのは、凄いことなんやなぁって思った。
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