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四回目ゲスト 小松純也さん(JYUNYA
KOMATSU)
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| 高須 |
ところで松本とは作り手同士ってこともあったやろし、
「一人ごっつ」とかがあったから関係が濃いとしても、
小松は浜田とは、一体どんな関係なの? |
| 小松 |
いやほんまに AD時代からいろんなことを教えてもらいました。
もちろん会社にもいろんな先輩はいてくれて、
ディレクターとしてどう動けばいいか、どう考えるべきかって
いろいろ教えてもらいましたけど、
やっぱり仕事のやり方って意味で一番影響されたのは、
浜田さんかもしれません。
仕事のやり方というよりも、人として影響されたって感じですよ(笑)。
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| 高須 |
どこの局に行ってもそうやで、あの男は〜。
一つ前の対談に出てくれた合ちゃんも言うてたもん。
まず、浜田はADに言う! |
| 小松 |
愛があるんですよね。
そして、ほんまにほんまに僕が松本さんとの関係で
煮詰まったりした時って、そっとフォローしてくれたりするんですよ。
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| 小松 |
一度それで嬉しくて、涙が出そうになったりしましたね…。
いや、ホントに泣いたんですけど。 |
| 小松 |
僕、二十年来泣いたことなんか無かったんですけど、
その時だけは嬉しくて。 |
| 小松 |
たまたまね、松本さんと僕がもめるっていうか、
ちょっとしたトラブルがあったんですよ。
スタッフがミスをして、最終的な責任が僕にやってきて、
松本さんは収録に参加せずに、怒って帰っちゃったんです。
ほら、高須さん覚えてないかなぁ。
僕、一回だけ坊主にしたことあったじゃないですか。
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| 小松 |
そのトラブルの時なんですよ。
とりあえず頭丸めて、松本さんのところに謝りに行くわ、と。
次の収録の時、楽屋まで行って、
松本さんに「すいませんでした」と謝りました。
したら、松本さんは
「俺がどんな気持でやってるかはお前が一番わかっとるはずやろ。
次からは頼むで」って、すごく優しく諭してくれはったんです。 |
| 小松 |
でも今度は、松本さんとそんな話をしました、ってことを
浜田さんに伝えなくちゃいけないでしょう?
それがまた、恥ずかしいやら怖いやら気まずいやらで…。
どう言いに行ったらいいのか、っておろおろしちゃって
全然浜田さんに近づけないわけですよ(笑)。 |
| 高須 |
実は松本よりも浜田に謝ったりとか、伝えたりとかする方が
パワー要ったりするもんなぁ(笑)。 |
| 小松 |
そしたらですね、うろうろぐずぐずしていた僕に
不意に浜田さんが「小松ー、楽屋からサンダル取ってきてや〜」と
ADやった頃みたいに声をかけてくれはったんです。
したら、僕はそのサンダルをきっかけにして
浜田さんに「松本さんがこう言うてくれて…」って
報告に行けたんですわ。 |
| 小松 |
また浜田さんもね、怒らずに
「チーフADからずっとスタッフ全体を
しょってかなあかん立場やったんやし、
今も結局お前やねんで」ってことを言ってくれたんです。
もう、その後は楽屋を出てから、
それまでの何年間の思い出が、ぐわぁ〜っと蘇ってですね…。
やさしい人たちやなぁ、信頼してもらってたんやなぁと分かって、
泣けましたね。 |
| 高須 |
浜田はそういう気遣いを、ものすご自然に決めるからなぁ(笑)。 |
| 小松 |
他にもね、浜田さんにはたくさんのこと教わりましたよ。
スタッフへの気配りとか。
僕自身、ディレクターとしてはよく教育されないまま
ディレクターになってしまってましたから、
その部分をよく言われましたねー。
「こんなやり方では、スタッフはついてけぇへんぞ」とかね、
ほんまに教わったことは忘れませんよ。
で、いざとなったらすごく頼りになるし。
実際収録してても、
浜田さんの居る居らんでコントのしまりが全然違ってくるでしょ?
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| 小松 |
演じ手として最高なんですよ、浜田さん。
そして、作り手として最高の松本さんでしょ?
もうね、凄いコンビですよ、本当に。 |
| 高須 |
で、『笑う犬』シリーズに携わるんよなぁ。
やっぱり、コントが撮りたかったの? |
| 小松 |
いや、あれも不思議なきっかけというか、
奇妙な縁で始まったというか、なんというか…。
とりあえず、「ごっつ」以降、僕は失業したんですよね(笑)。
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| 高須 |
そうや!(笑) みんな失業とまではいかんでも、
ホントにバラバラになってしまったんよな、あれで。
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| 小松 |
でも、僕自身は終わっちゃったなぁ、と、
結構焦りもなく、ふぁ〜っとしとったんですわ。
またなんか松本さんとやれるやろ〜っていうところで
楽観視してました(笑)。
そしたらまぁ、時間こそかかりましたけど、
『一人ごっつ』『松ごっつ』ができましたからね、
それでほっとして、楽しかったっていう…。 |
| 高須 |
そっか。「笑う犬」の手前でも、コントらしいことは、
「松ごっつ」でやってたなぁ。
あれも、楽しかったもんなぁー。 |
| 小松 |
あれは楽しかった!
「一人ごっつ」「松ごっつ」は、もうーっ、楽しくて楽しくて
仕方なかったーっ! |
| 高須 |
そうそう(笑)。同好会やったわ、うん!
会議も、「あんなんええんちゃう〜」「こんなんええんちゃう〜」
「よっしゃ、やってみよかー」言うて、やってみたら
「うわー、やっぱりおもろかったなぁ〜」って、
それだけやったもんな(笑)。
大して数字も関係ないわ〜って(笑)。 |
| 小松 |
けど、まあ、「ごっつ」が終わってしまってから、
一応の復活ではあったわけじゃないですか。
数字とは別のところで、プレッシャーはありましたよ。
同好会なりというか、同好会だからこそ(笑)。
金はなかったけど、おもろいことをひたすら突き詰めてやれたから、
そりゃ楽しかったですよね。 |
| 高須 |
まぁ、突き詰めたら突き詰めたで大変ではあったけどなぁ。
土曜日は昼から会議に入って、夜中までネタを詰める。
翌週は夜中まで収録やる…って繰り返しやったからなぁ。
今思ったらすごいローテーションやで、これって。
大変やし、贅沢やし。 |
| 小松 |
会議、収録、会議、収録で、毎週土曜日楽しかったですよねー。
どっぷり「松ごっつ」漬けの土曜が来んのが、
楽しみでしょうがなかった。 |
| 高須 |
あの頃やってたことが、財産になってるよ。
俺らの中にも、松本の中にもね。
あの時代はいろんなものを残してくれた。 |
| 高須 |
そう、自由にチャレンジできたから広がった、って部分が、
いっぱいあった。
だから、財産として今も何か活かされてる気がすんねん。
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| 小松 |
あの頃が、僕はたぶん一番幸せでしたよね、テレビマンとしては。
「一人ごっつ」やって、楽しそうにしてる僕に、
会社も「おまえ、そろそろ仕事せぇ!」って
思ったんでしょうか(笑)、
いきなり「スマスマ」に参加することになりました。
「スマスマ」では作り方こそ違えど、
またコントが作れるようになったから、これも嬉しかった。
「笑う犬」でコントを作るって言う事へのブリッジが、
「スマスマ」のコントだったと思います。 |
| 高須 |
スマップのコントは、自分で本まで書いてやってたの?
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| 小松 |
そうですね。自分でっていうか、
おさむ(作家の鈴木おさむ氏)と一緒に口で
台本作って、それから撮ってたんですけどね。 |
| 高須 |
そうか、「スマスマ」は逆に、
全部かっちり本を作らんとあかんしな。 |
| 小松 |
「ごっつ」とか芸人さんと違って、
最初からグッと考え込んで本を作るっていう作業が
必要ですからね。一生懸命やって、楽しかったですよ。
で、コントをやってたら「あー、こんなん楽しいなぁ」って
思い出し始めたんですよ。
昔、芝居をやってた時の感覚に近いんですけどね。
なーんかこう、コント作りの楽しさみたいなのが
ふつふつと蘇ってきました。 |
| 小松 |
そんなこんなしてたら…慎吾くんの番組を
ゴールデンでやりましょうっていう話になったんですよ。
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| 高須 |
『少年頭脳カトリ』な。
小松にしてみたら「スマスマ」にしても「カトリ」にしても、
芸人からアイドルへっていうの、正直どうやったん?
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| 小松 |
いやー、「カトリ」の方は最初から関われましたから、
まだ自分の居所がはっきりできたんですけど、
「スマスマ」は既に基本がちゃんとあって、
そこへいきなり入っていくわけですから、
ほとんど部外者同然でしょ。
ほんで、僕にしてみたら
「俺にアイドルなんて、何を考えとんねん、会社は!」ぐらいの
勢いです(笑)。最初はやっぱり戸惑いましたよ。
でもねぇ、いざ現場に行ってみたらねぇ…、
あの子ら、ええやつらなんですわ〜〜(笑)。 |
| 高須 |
すごいよなー、スマップはじめとするアイドルの子らはっ。
すごい優秀やろ? |
| 小松 |
僕は、アイドルって絶対だだこねて「できないです」とか言ったり、
そんなんやろなーとばかり先入観で思ってたんですよ。
そしたら、すごくちゃんとしてる。
実はその頃、若手の芸人と深夜番組やったりしてたんですけど、
そいつらと比べても、よっぽど根性あったんですよ。
笑いを取ろうと、がつがつする精神の部分でも、
本を読み込んだりすることにしても、
若手の芸人達よりスマップの方が上手(うわて)のように思えてしまいましたもん。
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| 高須 |
こうやって聞いてると、
「笑う犬」までにかなりいろいろやってたんやなぁ。
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| 小松 |
そうですねぇ、実はいろいろやってたんです(笑)。
「笑う犬」がはじまるきっかけは、
「スマスマ」をやりつつ、「カトリ」の準備をしてた頃でした。
「ひとりごっつ」も終了するタイミングでしたね。
ウンナンが所属してるマセキ芸能社の田村くんが、
僕のところに来たんですよ。そーっと(笑)。 |
| 小松 |
「内村が、コントの番組やりたいって言ってるんですよ。
その時は、是非お願いしますね」って言われたんです。
その頃はそれがすぐに現実化するなんて思ってなかったんで、
「いいですねー、やりましょうねー」ぐらいのことでした。
そしたら、人事異動とかもろもろの絡みがあって、
「カトリ」と同じタイミングで「笑う犬」が始まることになった。
で、吉田さん(CXのプロデューサー 吉田正樹氏)から
「おい、やるぞっ」って言われて、
えーっ!ですよ(笑)。
もう、バッタバタで 忙しいなんてもんじゃなかったですね。
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| 高須 |
嬉しいけど、そんなんいきなりやれんのか?ぐらいの
勢いやな(笑)。 |
| 小松 |
会社は新番組立ち上げようとしとるとこで、
何余計なこと始めんねんって感じで、
業務命令っぽくやるなとか言われたんですけど、
でも、あの頃は本当に「コントだけの番組」っていうのを
やれることが嬉しかったから、それだけでやってしまいました。
立ち上げのスタッフの数は少なかったですけど、
とにかく成立させられるってことが
奇跡みたいなことでしたから、それだけで嬉しかった。
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| 高須 |
いや、でもアレを当てて、きちんとゴールデンに持っていったのは
すごいよ、ホントにすごい。 |
| 小松 |
そうは言っても早かったんですよね、数字上がってくるのが。
11時台始めてから、一ヶ月ぐらいで7パーセントから
コンスタントに10何パーセント取るようになりましたから。
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| 小松 |
自分に近い同世代の日常感覚。とにかく普通
の人ですね。
意識してたんです、ちょっと甘めの…というか、
ふわっとしたものを作ろうっていうのが内村さんの
意向としてもありましたからね。
ネプチューンはまだその頃、
「こういう笑いがつくりたい!」っていうビジョンが
見つけられてない感じでしたね。 |
| 小松 |
最初のうちは、もう全部自分で演技して教えたりとかしましたよ(笑)。
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| 小松 |
めちゃめちゃイヤな奴やったでしょうねぇ、ネプにしてみたら。
やってても、おもろなかったでしょう。
だけど、今彼らに僕の持ってる引き出しをぶちまけておけば、
きっとすごくなれるはずだって勝手に信じ込んでましたから、
そこはもう憎まれ役で結構!と割り切ってやってましたねぇ。
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| 高須 |
だけど、その事がネプにとってもすごく良かったわけやし。
今、あの3人、ちゃんと演技できるやんか。
それって、ものすごい財産になってるし、武器になってると思うな。
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| 小松 |
あと「笑う犬」を作る時に意識したのは、日常感覚でした。
「ごっつ」の時は、日常感覚なんて関係なくて、
ただただジーッと目を閉じて、一生懸命深層意識を探って
笑いを引っ張ってくる作業でしたけど、
逆に「笑う犬」では、自分が日常でふと気になったことを
少しずつ掘っていって笑いの要素を見いだしていく、っていう
感じでしたね。 |
| 高須 |
俺は、自動販売機の前に二人居る、あのコントが好きやねん。
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| 小松 |
『トシサチ』ですね。
あれは僕の住んでる大森の雰囲気なんですよ(笑)。
梅屋敷の方の産業道路とか行くとね、ほんまにまだあんな感じの
ヤツらが生息してるんです。軽トラの荷台にああいう連中が
いっぱい乗って騒いでるのと、車ですれ違ったりするんですわ。
ちょっと尼崎とか僕の育った西宮の南の方にも似てるんですよね。
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| 小松 |
ずっとキツイ笑いばっかり作ってきたんですよ、僕。
劇団時代も、ごっつとはまたちょっと違う意味だけど
きついのばかりでしたから、 そろそろ、ふわっとした
日常のおもしろさみたいなのを 表現してみたかったんです。
そのコントにでてるキャラクターを、
僕が心底愛してるんだってことが
伝わるようなものをやってみたかった。
小須田部長もそうでした。
あのキャラ、まるっきり僕のオヤジなんです(笑)。
てるとたいぞうも、まぁ純愛ってのを笑いに昇華したものですし。
愛してるキャラ、愛せるキャラっていうのが
自分の中でのテーマだったかもしれませんねぇ。
自分の中のあったかさの部分を表に出してみるのも、
悪くないんじゃないかなぁ、と思ったりしてました。
愛が伝わるように(笑)。 |
| 高須 |
大事なことやなぁ、キャラへの愛って。
それが上手に番組が発展していく上で、戦略として、
プロデューサーの吉田さんの考えともシンクロしたんやろなぁ。
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| 小松 |
そうですね、キャラクターが立っていってくれなければ、
イベントとか、グッズとか、ネット展開とかも
あり得ませんでしたからね。 |
| 高須 |
コントの生きる道っていうのを、上手に辿ったんやなぁ。
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| 小松 |
あとは、あの番組を見てることが「ちょっとかっこいいことだ」って
視聴者に思ってもらえるように、と意識して作りました。
コントの画面は洒落た感じにできませんけど、ネタの目線とか、
そうじゃないところのオープニングやら音楽やらパッケージングの部分を
僕らの世代なりのちょっといい感じにしてみる。
そういうことが、まあ上手くいったんでしょうねー。
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